だから今度は、私がきみを救う番




「あれ? 亜季じゃん! なんでこんなとこいんの!?」



聞き慣れた声にはっと顔を上げて、奥の部屋を覗き込む。

私に声をかけてきたのは、お姉ちゃんだった。



「お姉ちゃん!?」

「あんたなんでこんなとこいるの?」



お姉ちゃんが立ち上がって、玄関にいる私の方へと走ってくる。

お姉ちゃんは、一昨日お父さんと言い合いをした時に出ていったきり帰っていなくって、その時と同じ格好をしていた。



もしかして、ここに寝泊まりしているのかな。



「えっと、原くんと……」

「ああ! あんたの彼氏!」



お姉ちゃんはふーん、と原くんの方を見て、からかうように笑った。

それからふっと冷たい瞳になって、ぽつりと言葉をこぼす。



「ここはあんたが来る場所じゃないよ」



お姉ちゃんはそう言うと、奥の部屋へと戻っていった。

お姉ちゃんの髪からは、香水と煙草の混じったような匂いがしていた。

奥の部屋のテーブルには、食べかけのカップ焼きそばが置いてあるのが見える。