だから今度は、私がきみを救う番




「母ちゃんの方のばあちゃん?」

「ううん。お父さんの方の」

「じいちゃんは?」

「いない」

「父ちゃんは?」

「いるけど、仕事でいつも遅くに帰ってくるの」

「母ちゃんとは、会ってんの?」

「ううん。どこにいるのか、分かんないから……」



そこまで話すと、心の奥がすとんとすっきりするのを感じた。

もしかすると、原くんに話したからなのかな。



先生に話すのは連絡ノートだから、こういう風にポンポンと会話をすることはない。

原くんが次々と質問してくれるこのリズムがなんだか心地よくって、くすぐったかった。