だから今度は、私がきみを救う番


お姉ちゃんの行方を知ったところで、私の夕飯作りの回数が減るだけだ。

いや、それはかなり魅力的かもしれないけど。



それよりも、原くんは夜のファミレスに行ってるのかなって、そっちの方が気になった。

というか、中学生がそんなところに行っていいんだろうか。

夜って一体、何時くらいのことなんだろう。

補導とかされないのかな。



「ばあちゃんは、高屋が介護? とかしてんの?」


「うん。昼間はデイサービスだけど、五時には帰ってくると思う。

寝たきりになってから、おばあちゃん、私のことお母さんと思ってるみたいだし……」



おばあちゃんは、お母さんが出ていってすぐの頃に玄関先で転倒して、背中を強打した。

脊髄を強く圧迫したらしく、おばあちゃんは半身不随になって、しばらく入院していた。



そのまま移る予定だった介護施設の空きが出なくって、最近うちに戻ってきたおばあちゃん。

待ちの順番は一番目らしいけど、なかなか施設に空きが出ない。


高齢化社会なんだなぁって、つくづく思わされる。