だから今度は、私がきみを救う番




原くんは、連絡ノートに書いていたことを言っているんだろうな、と思った。


『お姉ちゃんが三日間帰ってきません』

『おばあちゃんの入る施設になかなか空きが出ません』



先生に話すにしても、なかなか重すぎる内容だったなと我ながら思う。



「姉ちゃんっていくつ?」

「高二。たぶん学校辞めると思うけど」

「ヤンキー?」

「そうだね」

「そっか。じゃ、俺ともどっかで会ってるかも」



そういえば、原くんは不良っぽい先輩とつるんでいたっけ、と思い出す。

田舎すぎるわけじゃないけれど、小さな街だから彼とお姉ちゃんが知り合っている可能性もあるらしい。



「やんちゃしてるヤツらさ、みんな居場所を求めて彷徨ってるから。

群がるの。夜のファミレスとか言ったらたぶんいるよ」

「へぇ……」