「……うん」
気がついたら、そう答えていた。
一年生の頃、私は原くんのことが好きだった。
ちょっといいなとか、そんな程度だけど。
確かにあの頃、ううん、今だって、いつもきみを目で追いかけている。
これって、今も好きだって言っていいんだよね?
っていうか、原くんって私のことが好きなの?
付き合おうって、そういうこと?
「まじで!? いいの?」
「……うん」
「よっしゃ!」
そう笑ってガッツポーズをするきみは、一年生の時と同じきらきらした瞳をしている。
濁りのない、鮮やかな瞳。
原くんは黄金色に光る髪をかきあげて、満面の笑みで言った。
「じゃ、今日一緒帰ろう」
彼のこんな顔を見るのは、いつぶりだろう。
そんなことを考えながらも、私の心はふわふわとした温かさで満たされていった。

