だから今度は、私がきみを救う番




「さ、行くぞ」



お父さんが家の前まで車を持ってきて、それからおばあちゃんを背負って車に乗せた。

私たちも車に乗り込み、高台にある小学校を目指す。



いつもの川にかかる橋をこえた時、灰色に濁った水が勢いよく流れているのが分かった。

原くんと寄り道した河川敷はすっかり水に浸かっていて、いっしょに花火を見た階段もほとんどが水に浸かっている状態だった。

このまま雨が降り続けば、水は土手を超えてしまうだろう。



ハラハラしながら橋の上を通り過ぎ、車は坂道を登った。

避難所となっている小学校へと続く道は渋滞していたけど、なんとかたどり着くことが出来た。