だから今度は、私がきみを救う番

ぼんやりとテレビのニュースを眺めていた、その時だった。



私のスマホから大きな音が鳴って、部屋を埋めつくした。

よく聞くと、音が鳴っているのは私のだけじゃない。

お姉ちゃんやお父さんのスマホからも、同じ音が鳴り響いた。



「緊急アラートだ」



お姉ちゃんが言う。

スマホを開くと、近所を流れる川に氾濫の恐れがあると表示されていた。

外からウーっとサイレンの音が聞こえて、防災放送の音が鳴りはじめる。



『川が氾濫警戒水位を超えました。すみやかに高台に避難して下さい』



私たちの住んでいる街は三角州になっていて、大きな河川だけでなく、小さな支流がいくつもある。

街のほとんどが平地になっているため、川が溢れたら大変だということは中学生にも簡単に想像がついた。



「……避難した方がいいな」



お父さんがそう言って、お姉ちゃんが頷いた。