「真正面に座んの?」
「だめ?」
「こっちの方がいい」
原くんが、彼の斜め右前のスペースを指す。
どうやら彼は、私に斜め向かいに座ってほしいらしい。
「じゃ、こっちにおじゃまします」
「斜めの方が近いでしょ?」
『一年生の時と同じ原くん』の顔でにっこりと笑われて、胸の奥をぎゅっとわし掴みにされる。
ずるいなあ、その笑顔。
一年生の時と同じ顔なんだけど、最近の原くんはちょっと大人っぽい気がする。
「ばあちゃん出かけてていないけど、まあくつろいで」
「襲わないから?」
私がそう言うと、原くんはお腹を抱えて笑っていた。

