だから今度は、私がきみを救う番









原くんの家は遠いので、自転車に乗って行った。



いつもの土手道に出ると、前から強い風が吹きつけてきた。

やっぱり髪、束ねてきて正解だなと思った。

でもたぶん着くころにはボサボサになっているだろうから、あとで結び直さなきゃいけない。



青い空の向こう側は、少しずつ灰色に染まってきている。

いつもより湿度が高いけれど、風が強いおかげでさほど暑くは感じなかった。



学校の横を通り過ぎる時には、テニスコートの方を見ないようにして進んだ。

テニス部を辞めたあの時から、いつもこうだ。



学校の裏にかかる小さな橋を渡って、駅の方へとまっすぐ進んでいく。

ほとんど閉まるのを見たことのない踏切を渡って、細い路地を進んだ。



突き当りが原くんの家だ。