25歳の時、ゆかりは、会社の部長と結婚した。10コ上らしい。
 春香は4歳の子を連れて結婚式に出席していた。
 2人共、幸せそうだった。

 28歳になっても、私は、保育士として働き続けていた。
 
 そんなある日、塁が、閉園後の、公園に呼び出した。
 クリスマスイブからクリスマスになる0時だった。

「暗。寒。何?」
 イルミネーションが点灯した。
 塁は跪いていた。
「俺と結婚してください。」
「は・・・はい。」
ギューっとしてくれた。
キスした瞬間、花火が上がった。

プロポーズのために、わざわざ貸し切り演出してくれたのだ。
「ありがとう。」
感動して、涙が止まらなかった。

そして、次の年の、私たちが出逢った日に、入籍した。
その時には、まだ、小さな小さな新しい命が、私のお腹の中にいた。

私は、生涯、1人の男の人を愛し続けることになった。
塁も、生涯、2人を愛し続けると誓った。