「あれ、彼女さんは?」
「もう帰った」
リビングに戻ると、彼女のかわりに母さんが帰ってきていた。
「陽介勉強進んでる?」
「愛菜に言われたくねぇよ」
「あたしこの前の数学のテスト90点」
「それ何回も聞いた」
陽介にそう言われた愛菜は、クッションをボコボコ叩いている。
テストが返却された日に、愛菜は家に来て陽介にすっげえ長々と自慢してたからな。
相当嬉しかったってのはよくわかったけど。
「まあ英語なら任せて!」
「愛菜って日本語すらヤバくなかった?」
毒舌な陽介にさすがの愛菜も涙目だった。
今3年の陽介は、俺らが通っている高校を受験する。
もし受かったら大変だな。
陽介もサッカーやってるし。
学年は違うけど、部活でほとんど顔を合わすことになる。
「じゃークリスマスよろしく」
「わかった」
「ケーキはイチゴのショートケーキね!」
「自分で買いにいけよ」
「じゃあ一緒に買いに行こ!」
クリスマスまであと数日だ。

