珈琲と花の香りの君




籐のベンチに腰掛けながら、そんなことを考えていたら、



「及川さん。ごめんね。待たせちゃった?」



女湯の暖簾を手で分けながら、珠利ちゃんが出てきた。



「全然、大丈夫!!」


返事をしながら、



どこ見りゃいいんだよ~?!



激しく悩む俺。


浴衣姿で、髪をお団子にしている珠利ちゃんは、艶っぽくていつもの花の香りが色濃く香っている。



やっべ~!変にドキドキしてきちゃったよ!!



俯いた俺の手を引いて、珠利ちゃんは、エレベーターに乗り込んだ。