そう言われて、にへらと笑ってごまかす自分を思い出した。
何かドジした時、泣いちゃいそうになる時、私はいつも笑顔になる。
それはイヤな気持ちをごまかすための作り笑いなんだけど、
どうやらノゾムくんはその笑顔に癒されているらしかった。
ただ気を遣ってそう言ってくれてるだけなのかもしれないけど。
「ぐすっ……。でも今日は笑顔になれそうもないよぉ」
私らしくない弱音をこぼすと、ノゾムくんは少し考え込むそぶりを見せて、それから何かを閃いたように手を叩いた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…