泣いちゃ、だめだ。 そう言い聞かせてみるけれど、涙は勝手に溢れてくるし、嗚咽までついてくるから困ったものだ。 今日はマスカラを塗っていないから、たくさん目をこすっても問題ない。 ごめん、山本さん、今日は帰るね。 心の中でそう謝って、体育館の外へ向けて飛び出した。 こんな日に限って空はあきれるほどに青くって、私の顔を小春日が照らす。 泣き顔を誰にも見られないように急いで靴を履いて、学校から飛び出した。 あの日ノゾムくんと下った階段からは、今日もばかみたいに綺麗な景色が見えた。