Hello,僕の初恋


私に迷惑をかけられた人が、こういう風に陰で何かを言っているのを聞くのは初めてじゃなかった。

きりきりと、心臓の奥が痛む。ここにいたくない、と思った。



「昨日の放課後、そこのマックにアツキたちと一緒にいたんだって~。なんか、文芸部だからって歌詞頼まれてるらしいよ?」

「え~? あの子が? 確か、前回の中庭清掃も遅れてきたよね? 迷惑かけるに決まってるよ」

「アツキ目当てなんじゃないの~? 打ち上げにも来てたらしいし」

「えー、なんか場違いじゃん? 天然ってのもキャラ作ってるんじゃない?」



どくり、どくり。頭の奥で、昔の記憶が流れていく。



小学校の頃、教室の花瓶を割って、みんなの前で謝らされたこと。

中学校の頃、理科の実験で炎を噴出させて、隣の男子にやけどをさせてしまったこと。

この前、段ボール迷路の装飾を壊してしまったこと。



そのたびにみんなが笑って『天然ノンちゃんだから』って笑って許してくれたけど。



本当はみんな迷惑してるって、自分が一番よく分かっている。