梅田先生は私の話を、うんうんと頷きながら聞く。
直ちゃんは驚いたような顔で私を見ていた。
「……ノゾムくんに歌詞を書いてほしいって言われた時、絶対やる! って思わず叫んでたんです。
私、あの歌に救われたんです。
私もだれかを救えるような凄いことが出来ちゃいうんじゃないかって、私でも何かやれるんだって勇気が湧いてきて……。
よく分からないけど、心の奥がが跳ねて、凄いことが起きたような気がしたんです」
自分の気持ちをこんな風に言葉にしたのは初めてかもしれない。
だって、いつもは弱虫で怖がりで、何も言えないまま笑ってごまかしちゃうから。

