アツキ先輩の透き通った声が、会場を埋めつくす。
ショウくんのギターソロの走りに、会場が沸いた。
私は顔を左に向けて、ノゾムくんを見る。
彼は泣いていた。
私も泣いた。
彼の白い頬を流れる雫が、光をうつす海のように、照明を浴びてきらきらと輝いている。
私たちは手を硬く繋いだまま、いつまでも演奏を聞きながら泣いた。
ねえノゾムくん、きみは今好きなことが出来なくって、暗闇にいるように感じているかもしれないけど。
きっと大丈夫だから。きっと、大丈夫。
きみなら、またやれるようになるよ。
私がずっとそばにいるから、私はきみの味方だから。
だから、一緒に前を向こう。
あっという間に二つの曲が終わり、会場は拍手喝采。
溢れる熱気。
高揚感の波。
それらに飲まれながら、私たちはステージを見つめた。

