「もうすぐ三年生だねー」
直ちゃんが少し寂しそうに言うものだから、アヤがそれを吹き飛ばすように明るく返す。
「コース同じだし、たぶん私たちは同じクラスだよね!三年になっても一緒にお弁当食べようね!
はー、でも三年かぁ。勉強が待ってるっ!」
「きっと楽しい一年になるよ」
私がそう言うと、みんな揃って「「「だよね!」」」と言ったのでまた爆笑した。
「直子は教育学部受けるんでしょう? うちの学校から教育学部って珍しいけどさ、直子なら英語コース並みに秀才だし! 大丈夫だよ!」
美羽が直ちゃんに向けてそう言う。
それを聞いた直ちゃんの目は真っ直ぐだ。
「ありがとう。みんなは、学部決まってるの?」
「ぜーんぜん。偏差値からして経済かなぁ。美羽ちんは?」
アヤがけらけらと笑いながら返事をして、同じ質問を美羽に投げる。
「私も。何か資格取れるとこがいいかなぁとかは思うけど決めてないなー。ノンは?」

