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いつもの昼休み。
窓際に並べた四つの机には、陽射しが直接注ぎ込んできて暖かい。
少し眩しいくらいだ。
校庭の隅に植えられた梅の木の花が、少しずつ咲きはじめている。
二月も中旬となれば、もう春がすぐそこだ。
「ノン、最近変わったよね」
黙々とお弁当を食べる四人組の中で、最初に口を開いたのは美羽だった。
私の顔を覗き込みながら、ニヤニヤした顔でそう言う。
「変わった?」
「前より堂々としてるっていうか、なんていうか……。前向きになったみたいな?」
美羽がそう言って、卵焼きを口に放り込む。
その隣ではまたもやニヤニヤした顔のアヤがこっちを見ていた。
「彼氏様のおかげじゃなーい?」
「かっ、彼……氏!」
「付き合うことになったんでしょー?」
アヤが私をからかうようにそう言うので、私は全身が沸騰しそうになった。
春が近いと言ってもまだまだ気温の低い二月。
ノゾムくんと出会ってからの私は、すっかり体温が上がってしまったみたいだ。

