「寝てる間は分からなかったけどさ、目が覚めて身体中痛いの。見て、右足も折れてた」
ノゾムくんは足に掛けられていた毛布をはぐって、ひょいっと右足を見せてくれる。
ギプスで固定された足だけでなく、もう片方の足にも少し包帯が巻かれていた。
「でもさ、ちょうどベース背負ってたから。守ってくれたんだ。俺のベース、バッキバキに折れちゃったけど、おかげで生きてるって、先生が」
私は何て言ったらいいのか分からなくって、黙ってしまった。
ノゾムくんが明るく話せば話すほど、胸の奥をぎゅっと握られるような気分になる。
自分の目から、ぽつりと涙が零れるのが分かった。

