「ノゾムくん……」
あっという間にふたりっきりにされてしまった私は、ちょこちょことベッドの横に移動した。
巻かれた包帯が痛々しい。
ノゾムくんの顔を見ると、ちょっと申し訳なさそうに眉を下げて笑っていた。
「えっと……、私……。ラインしたんだけど、既読にならないしずっと心配してて……。そしたら今日、ショウくんが……」
「えっ、連絡くれてたの!? ごめんね。
スマホぶっ壊れちゃったし、……それに、両手がこの通りでさ。
新しいスマホ来る予定なんだけど、いつになったら打てるんだ? って感じなわけ」
そう言ってノゾムくんはおどけてみせる。
私を心配させないようにしているんだろう。
病室に入った時もちらりと見たけれど、左腕はギプスで固定されているし、
右腕には包帯が巻かれているし、おまけに両方の指にまで包帯が巻かれていた。
単純な事故じゃないと私から見ても分かるくらい痛々しくて、つい顔をゆがめてしまう。
「痛かったでしょう?」
ああ、泣いちゃいそう、って思った。
瞼の奥がじんわりと熱くなってくる。
ノゾムくんは明るく話してくれているけど、無理してるんだろうなってのが伝わってきて、
心がぎゅうっと押しつぶされそうになった。

