「……私、直ちゃんに謝ってきます!」
涙を堪えて、パンケーキをぐぐっと詰め込む。
それを温かいカフェオレで流すように飲み込んで、真っ直ぐに先輩の方を見た。
「それから、ノゾムくんにもちゃんと気持ち伝えたいです」
「うん。きっと待ってるよ」
先輩はにこっと笑うと、残りのパンケーキを詰め込んで「あ、そーだ」と続けた。
「自分よりもさ、周りの全てが凄いって思うこと、私にもあるよ」
その言葉を聞いて驚いた。
先輩や直ちゃんみたいな人は、そんな気持ちになることはないと思っていたからだ。
「先輩にも?」
「きっと、みんなあるんじゃないかな? 比較しだしたらきりがないし。だから私は自分の力を信じたい」
そう言って笑う先輩は、誰よりも輝いて見えた。
ああ、こういう人になりたいなって、さっきまでとは全く違う感覚でそう思う。

