「昨日、直ちゃんにも同じこと言われました……」
直ちゃんの話題を出すと、先輩は何か思い出したような顔をして言った。
「昨日? あー、そういえばショウのやつ、ライブのあとにね、直子ちゃんとケンカしたんだって。バカだよねえ、あんな良い子が彼女なのに」
「え?」
「聞いてない?」
昨日。ライブのあと。
昨夜の出来事を、頭の中で巻き戻してみる。
直ちゃんから私に連絡をくれて、直ちゃんから私に会いに来てくれた。
目が赤いような気がしたのも、寒さのせいなんかじゃない。
そこで初めて私は、直ちゃんが自分に相談しに来てくれたんだと悟る。
友達、いっぱいいるのに。
わざわざあんな時間に、私を選んで相談しに来てくれてたんだ。

