「そっかぁ。ま、ひと口交換しましょ。ブルーベリー食べられる?」
「はい。好きです」
先輩がひと口分あーん、としてくれたので、私は遠慮なしに口を開ける。
口の中に入ってきたブルーベリーは、甘酸っぱくて恋みたいな味だった。
「私もひと口もらうねー」
そう言って先輩は、手を伸ばして私のお皿からひと口分を掬う。
「あまーい! うまーい!」と言いながら、先輩は本当においしそうな顔で笑っていた。
最初の印象とは全然違う、女の子らしい先輩。
秀才で、楽器が弾けて、気が利いて、おまけに可愛い先輩。
ほらまた、今日で何回目だろう。人と自分を比べるのは。
「何かあった?」
ミカ先輩がフォークとナイフを器用に扱いながら、そう言った。
瞼の奥が熱くなる。
ああ、もう。また泣いちゃいそうだ。

