泣き虫、弱虫、いくじなし。 おまけにドジで怖がりな私のことを、やっぱり今日も好きになれそうにない。 おじいちゃんのことを思い出す中で、心の半分、ううん、それ以上は曽根崎望という人のことを考えていた。 窓の向こうに見える空が藍色に染まり、夜が近づきはじめる。 下校の時間が近づいている。 繰り返し流れていたBGMも、たった今止まってしまった。 ノゾムくんって、どんな人なんだろう。