「さ、まず『群青、僕ら』から合わせるぞ!」
アツキ先輩が時計を確認して、仕切り直すようにそう言う。
群青、僕ら。
文化祭で最初に聞いて、そしてさっきノゾムくんが聞かせてくれた、あの歌だ。
「あのっ! 私、聞きながら歌詞を考えてていいですか!? ここにいたらイメージ湧いてきそうで」
演奏が始まる前に、咄嗟に叫んでいた。
アツキ先輩が、にこにこと笑って言う。
「そこの椅子使っていいから、是非最後までいて」
断られたらどうしようかと思っていたけれど、ブラックコーヒーのメンバーはとても心が広いみたいだ。
だからこそ、あんなに素敵な音を奏でられるのだろう。

