「ノゾムくん? だぁれ、それ?」
私は心の中の疑問を率直にぶつけた。
四六時中校内のものや人を観察して空想にふけっている私にも、知らない人がいたのか、と
なんだか悔しい気持ちになるとともに、ノゾムくんとやらに対する興味がふつふつと沸いてくるのを感じる。
優しくてイイやつだけど、普通過ぎて、でも作曲出来ちゃうし楽器も弾けちゃうのであろうバンドのメンバー、ノゾムくん。
それってもう普通じゃないじゃんか、神の領域に近い。
なんて思いつつも、どんな人なんだろうという疑問で頭の中はいっぱいになっていた。
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