「あ……リキュ! なんでぼんやりしてたの。あんたの連れかなんかなんでしょ! 何が起こったのか、説明して」
「知らん! ていうか、顔が見えないのでわからん! おれちゃんは、ちょっと、あのナイス肉体に、思うところがだな……いや、あの、いろいろ思い出すと、思わず表情筋がひきつって、奇怪な顔をしてしまうから、見せたくなくて」
「あー気にしないけど。 ナイス肉体ってなんだよ」
「いや、な、体格が、知りあいの、……フリフリレースももひき愛用者(男:58歳)に似てるんだっ! しかも就寝時には、可愛い猫耳ヘアバンドと、アイマスク代わりにソフトな髭眼鏡をつける!」
壮絶な寝姿が頭に浮かぶ。
目の前にいる、マント越しでもなんとなく、体格いいんだろうなあという人物のおかげか、余計なイメージが働きやすい。(いや、でも肉体って……どうなんだろう)
ていうか。
「うわあああああ! それ誰か知らないけど、これといって知りたくない!! やめて! 人様のプライベートって恐れ多い感じするから私あんまり!」
「……グッ」
隣から、笑いを押し殺したような声が微かにした。 捕まれた腕から振動が伝わる。ふるふると、それは大きくなっていく。
(笑って、る……)
「知らん! ていうか、顔が見えないのでわからん! おれちゃんは、ちょっと、あのナイス肉体に、思うところがだな……いや、あの、いろいろ思い出すと、思わず表情筋がひきつって、奇怪な顔をしてしまうから、見せたくなくて」
「あー気にしないけど。 ナイス肉体ってなんだよ」
「いや、な、体格が、知りあいの、……フリフリレースももひき愛用者(男:58歳)に似てるんだっ! しかも就寝時には、可愛い猫耳ヘアバンドと、アイマスク代わりにソフトな髭眼鏡をつける!」
壮絶な寝姿が頭に浮かぶ。
目の前にいる、マント越しでもなんとなく、体格いいんだろうなあという人物のおかげか、余計なイメージが働きやすい。(いや、でも肉体って……どうなんだろう)
ていうか。
「うわあああああ! それ誰か知らないけど、これといって知りたくない!! やめて! 人様のプライベートって恐れ多い感じするから私あんまり!」
「……グッ」
隣から、笑いを押し殺したような声が微かにした。 捕まれた腕から振動が伝わる。ふるふると、それは大きくなっていく。
(笑って、る……)



