1週間後。



ーピピピ、ピピピ、ピピピ…


さっきからずっとでっけぇ音でアラームが鳴り続けてる。耳障りでしょーがない。


ーピピピ、ピピピ、ピピピ…


永遠と止むことはなんいじゃないかと思うほど一定のリズムを刻んでる。

あぁマジでうぜぇな!!!

「大志!!いい加減止めろよなっ!!!」

ダンッと二段ベッドの下で寝転がりながら、上で眠る大志にわかるように天井を蹴り上げた。

「ん~…」

結構強く蹴り上げたにも拘らず、驚きもしないで眠そうな声を出している。
つーかこんだけ鳴ってんのに気付かねぇってどんな耳してんだよ。

「朝だっつの!早く起きろよ!!」

やっとアラームが止められた。
かれこれ3分は鳴ってたいたであろうアラームのせいでこっちは目ぇ覚めてんだ。

のそのそと大志が上からはしごをつたって下りて来た。

「奏志まだ起きねぇーの?」

「起きてるっつの」

「置いてかれるよ」

ぼけぇーっとした顔で眠そうな目を擦りながら、あくびをして部屋を出て行った。

「…はぁ」

寝転がったまま起き上がる気になれない。

あっという間に今日は毎年恒例某キャンプの日。

めちゃくちゃ天気も良くて、キャンプには絶好の日和だ。

なのに全然行く気になれなくて、部活って嘘ついたら即とーちゃんにバレて強制的に参加になった。

もう高校生だぞ。なんでみんなで行く必要があんだよ…

っって、毎年楽しみにしてたんだけどな。

去年までは。

すげぇ。

めちゃくちゃ。

―ピコンッ

携帯が鳴った。

“めっちゃいい天気だね!晴れてよかった!”

お隣さんのあいつだ。無邪気に朝からLINE送って来やがってお前はいくつだよ。 

“お兄ちゃんがオセロ買ってくれたの( ´﹀` )やろうね!”

怜くん、オセロて。この令和の時代にオセロてか、キャンプに持っていくものかそれは。怜くんのチョイスはたまにわかんねぇ。

“やろう!”

それに大志が返信をしていた。

…わざわざ俺らのグループLINEなんて使う必要ねぇだろ。2人で直接すればいいのに。

「…起きるか」