ギィィと扉が開く音が響く

「ふぅ…」

私の名前は零(れい)、16歳だ

夏休みキャンプでエンジョイ中!

って言いたいけど…

寝付けなくて夜に散歩してたら迷って帰れなくなった…

しかもあんなに雨が降るなんて…

だからその辺にあった館で雨宿りをしようと

怖いけど大丈夫でしょ!

「うわ…暗ぁ…」

案の定暗くて薄気味悪いところだった

だが意外とホコリっぽくない…というか

掃除が行き届いてる

てかなんでこんな山奥にこんな大きな山が…

だがそれ以上に好奇心の方が強い

少女は軽く屋敷内を歩いてみた

「あっ」

扉から少し歩いた所にかなり開けた空間が

あり、ソファーや絨毯が置いてあって生活感

を感じた

ソファーは革製で新品の様な見栄えだった

暗くて見えづらいが天井の明かりは恐らくシャンデリア

オシャレだなぁ

そして存在感が最も凄いのが、開けた空間にある3箇所の大きな扉だ

「変な所…ん?、これはなんだ?」

「wr、rd、wt」

各扉にはこんなイニシャルが書かれていた

本当に奇妙だな

ちょっと行ってみたいけど、大人しく寝た方がいいのかなぁ…