この先もずっと、キミの隣で。

びしょ濡れで家に着いた。ドアを開けようと、カバンから鍵を探す。


「えっ……なんで、なんで鍵がないの?」

こんな時に限って、カバンをいくら探しても家の鍵が見当たらない。


昨日の行動を思い返した。


……そうだ。昨日鍵を開けた後、机に置きっぱなしにして、今朝カバンにしまい忘れたんだ。

お母さんは仕事で十九時までは帰ってこないだろう。お父さんはさらに遅い。

つまり、私は家には入れないのだ。


仕方なく屋根のついた玄関の下で、自分の体を包みこむように丸くなった。