この先もずっと、キミの隣で。

「……でも時々優しくて、なんか憎めないっていうか…『麦ちゃん、ちょっと休憩しようか。疲れたでしょ?』」

「えっ、あっはい」

そう言うと、先輩は部屋を出て飲み物を持ってきてくれた。

先輩の持ってきてくれた麦茶を飲んで一息つく。


「今日、柳瀬くんは大丈夫だった?」

「えっなにがですか?」

「あ、いや、帰る約束してたんでしょ?」

あのやり取りでそんなことまで分かったんだ。先輩さすがです。


「約束っていうか、方向が一緒なんで必然的に一緒になっちゃうだけなんです。だから、全然気にすることじゃないです」

一緒に登校するのも下校するのも、別に柳瀬と一緒にいたいからじゃない。

柳瀬だって……