この先もずっと、キミの隣で。

「先輩、すっごく分かりやすいです」

「それは良かった。分からないところがあったらなんでも聞いて。勉強はわりと得意なんだ」

優しくてスマートで笑顔は爽やか。これぞまさに王子様だと思った。


「先輩はすごいですね」

「ん?なにが?」

「いや、なんでもできるなぁって」

非の打ち所がないってこういうことだと思った。


「そんなことないよ」

「そんなことあります。私なんて、『がさつでおっちょこちょいでドジでおまけに鈍感で、頭のネジが何本か外れてる』らしいですから」

先輩は大きく笑った。たぶん今日一番笑ってる。