この先もずっと、キミの隣で。

ふと、隣を歩く柳瀬の横顔を見上げた。中学生の頃より背が伸びた。悔しいくらいにかっこいい。

ああ、これで王子のように優しかったら完璧なんだけどなあ……

なんて思う私は欲張りなのかな。


「ねえ、柳瀬ってどうして私にだけ意地悪するの?」

「あ?どうしてって……」

そう。王子どころか、この人は私をいじって楽しむ、悪魔みたいなやつなんです。


「反応が面白いから」

「は?それだけ?」

「他になにがあんだよ」

「ひどい!最上級のドS悪魔。みんなは王子だと思ってるけど、本当は悪魔だってことバラしてやる」

「地味で目立たないお前がなにか発言したところで、誰も聞く耳持たねぇだろ?」

意地悪な笑みを浮かべていつものように私を見下す。