この先もずっと、キミの隣で。

エレベーターに乗り、先輩が六階のボタンを押す。

「あっ先輩。どうしよう、私手土産もなにも持ってきてないです」

「いいよいいよそんな。堅くならなくて」

先輩はそう言って爽やかに笑うけど……


「そもそも急に人を連れてきたら、お母様とか驚かれるんじゃ」

「うちの両親共働きだから、今の時間はいないんだ」

「えっ……」

本当に二人きりになんだ。……なんか、さらに緊張してきた。