この先もずっと、キミの隣で。

意外と似合ってる。そんな柳瀬に気を取られていると、



「いったあ……」

慣れないことは引き受けるものじゃないなと痛感する。親指の先から血が滲んでいた。


ピーラーが見当たらなかったので、包丁でジャガイモの皮を剥いていたら、すべらせて指を切ってしまったのだ。

普段料理をしない私にとっては難易度が高すぎた。


「ちょっ麦!大丈夫?!」

琴ちゃんが声を上げて心配そうに覗き込む。


「ちょっと切っちゃった。でも全然大丈夫!」

ははっと苦笑いをするのと同時に、器用にこなせない自分にため息が出た。私ってほんとドジ。