私はその日の夜、部屋でアルバムを開いていた。

いつも隣に写っているのは柳瀬だった。


大切な人がこんなに近くにいてくれてたなんて。



それに気がつかない私ってほんと、


「……ばかみたい」

呟いた言葉が虚しく消える。


なんでこんな大切な気持ちに、今まで気がつかなかったんだろう。