「いいんですか?」
嬉しかった。今後、どうしていいかわからなかったのだ。

「うん。俺も助かるし。」
「やります。ありがとうございます。」

「自己紹介忘れてた。
俺は島崎圭太。30歳。自宅で雑誌の記事を書くことが主な仕事。たまに打ち上わせに行ったりするぐらい。」

「じゃあ、今日も家に泊まってもらっていいから、鍵渡しとくね。
明日、また、来てくれる?」
「はい。」
「では。」
病院を出た。

『当分は住むところもやることもある。ラッキー!あっ、ラッキーなんて言ったら、島崎さんに申し訳ないなぁ。』

とりあえず、彼氏が仕事に行ってる間に、荷物をまとめて、置き手紙と鍵を置いてきた。