奏多も、塩月も、播戸も、下の奴らも、
皆がこちらを見ている。
私がこの先何を言うのか、不安で不安でしょうがないのだろう。
しかし、その気持ちを汲み取ってやれる程私は優しくは無い。
お前らが言えないなら私が言ってやる
「気づいてないのはお前だけだよ、東雲。誰もお前のお姫様を"仲間"だと思っちゃいないよ。」
東雲の瞳がどんどん開いていく。
「そ、そんな事っっ!」
「お前ほんとに仲間かよ。お姫様を見るこいつらの目、とても仲間を見る目とは言えないぞ?」
気づいいてたんだろ?本当は。
だから、何も言い返せないんだろ?
私はそして周りを見渡す。そして、大声で響くように声をだす。
嫌でも、こいつらの耳に入るように。
「お前らも、お前らだ。自分たちの居場所が無くなるのが怖くて、誰もこいつに言わないままこの選択が正しいかのようにニコニコ笑ってる。ほんと、反吐がでる。」
もう一度、東雲の目をじっと見つめる。
「私はこれを仲間だとは認めない。」
ガンッ!
播戸があたるように壁を蹴る。
「お前が認めないからってなんだって言うんだよ!!」