俺は焦りと不安で真っ白になる頭で、一度青々と広がる空を見た。
周りはパニック状態で、生徒や体育祭を見に来ていた観客が旧校舎から逃げるように学校外へとかけて行く。
その中で立ち止まっている俺は異様だろう。
あいつの最後の顔が忘れられない。
あいつの馬鹿みたいに笑った顔や、くだらねーことで怒った顔。沢山見てきたはずなんだけどな。
どーしてか浮かぶのは、クロを置いて逝く事に怯えて死んでいくお前の顔だ。
"ユーマ"お前との約束を破るわけにはいかねーよな。
それにもう二度と目の前で仲間が死ぬところは見たくない。
人の波とは反対にかけていく。
クロなら何とか無事でいてくれる。
そう信じて
俺は旧校舎へと急いだ。
