「山海大での予定が思ったより早く終わったって、1時間前くらいに連絡あったからもう少ししたら帰って来るんじゃないかな」
「げ、マジか……遅いんじゃなかったのか」
凛音が答えると遼介はあからさまに嫌そうな顔をする。
「もうちょっとお義兄さんと仲良くしてくれたらいいのに」
「義兄さんなんて呼ぶ気全く無いし」
これまでも何度か凛音に会いにこのマンションを訪れていた遼介だが、大体暁斗がいないタイミングを狙って来ていた。姉には会いたいが、義兄には会いたくないらしい。
確かに最初に会った時「姉から離れて独り立ちしろ」的な事を言われていたので、顔を合わせづらいのかもしれないが、それだけでは無い気もする。
「……なんで、そんなに暁斗さんを嫌うのよ」
遼介には絶対に言うつもりは無いが、大恩人である暁斗とは少しでもいい関係でいて欲しいと凛音は思う。
「なんか、あの人って冷たいだろ……初めて紹介された時も淡々としてて、何考えているか分からなかったし。医者としては優秀なのかも知れないけど」
「まあ、確かに第一印象は冷たく見えるかもしれないけれど、本当はそうでもないのよ」
凛音は今では彼を冷たい人だと思ってはいないが、人によってはその印象は変わらないままなのかもしれない。
「げ、マジか……遅いんじゃなかったのか」
凛音が答えると遼介はあからさまに嫌そうな顔をする。
「もうちょっとお義兄さんと仲良くしてくれたらいいのに」
「義兄さんなんて呼ぶ気全く無いし」
これまでも何度か凛音に会いにこのマンションを訪れていた遼介だが、大体暁斗がいないタイミングを狙って来ていた。姉には会いたいが、義兄には会いたくないらしい。
確かに最初に会った時「姉から離れて独り立ちしろ」的な事を言われていたので、顔を合わせづらいのかもしれないが、それだけでは無い気もする。
「……なんで、そんなに暁斗さんを嫌うのよ」
遼介には絶対に言うつもりは無いが、大恩人である暁斗とは少しでもいい関係でいて欲しいと凛音は思う。
「なんか、あの人って冷たいだろ……初めて紹介された時も淡々としてて、何考えているか分からなかったし。医者としては優秀なのかも知れないけど」
「まあ、確かに第一印象は冷たく見えるかもしれないけれど、本当はそうでもないのよ」
凛音は今では彼を冷たい人だと思ってはいないが、人によってはその印象は変わらないままなのかもしれない。



