「私は平気だけど、遼介の方こそ大丈夫?」
凛音は笑って弟の左腕に右手を掛ける。
これから亡き父に代わり遼介が花嫁のエスコート役を務める事になっていた。
「大丈夫だよ、姉さんの晴れ舞台だ。立派に務めるよ」
フォーマルスーツ姿の遼介はいつにも増して爽やかでかっこいいなと姉バカ的に思ってしまう。
「招待しているのは向こうのご両親とお義兄さん夫婦、福原先生と寒川先生、それに博美さんだけだから緊張することはないからね」
「いや……親父の代わりだと思うと緊張するんだよ」
「遼介」
遼介は目の前の木製のドアを見つめたまま言う。
「……姉さん、今まで沢山苦労掛けてごめん。特に親父が亡くなってからは、多分俺に言わなかったこともいっぱいあったんだろう?何となくだけど、わかってる。でも俺はどうしてやることも出来ず、ただ姉さんに甘えるだけだった」
「あ……」
もしかしたらこの賢い弟はいろいろな事を察していたのかもしれない。でも姉の生きがいが自分を医者にする事だとわかっていたから、あえて何も言わず姉の為に医学部で努力し続けていたのだろう。
凛音は笑って弟の左腕に右手を掛ける。
これから亡き父に代わり遼介が花嫁のエスコート役を務める事になっていた。
「大丈夫だよ、姉さんの晴れ舞台だ。立派に務めるよ」
フォーマルスーツ姿の遼介はいつにも増して爽やかでかっこいいなと姉バカ的に思ってしまう。
「招待しているのは向こうのご両親とお義兄さん夫婦、福原先生と寒川先生、それに博美さんだけだから緊張することはないからね」
「いや……親父の代わりだと思うと緊張するんだよ」
「遼介」
遼介は目の前の木製のドアを見つめたまま言う。
「……姉さん、今まで沢山苦労掛けてごめん。特に親父が亡くなってからは、多分俺に言わなかったこともいっぱいあったんだろう?何となくだけど、わかってる。でも俺はどうしてやることも出来ず、ただ姉さんに甘えるだけだった」
「あ……」
もしかしたらこの賢い弟はいろいろな事を察していたのかもしれない。でも姉の生きがいが自分を医者にする事だとわかっていたから、あえて何も言わず姉の為に医学部で努力し続けていたのだろう。



