雨降り王子は、触りたい。




…やっぱりなんか、絡みづらい。

それに、市川は身長が高いから、目を合わせると少し首が痛い。



きっと、チャラ男には"1回話した女子を見かけたら無視したらダメ!"的なルールがあるんだ。

それで、話しかけてきたんだ。



「じゃあ…」



私はその場を去ろうと、愛想笑いを浮かべ再びローファーを手に取った。

しかし。



「ちょっと来て」



笑顔のままの市川は、ちょいちょいと私を手招きした。

え、ほんと何の用…?



「ちょっとだけだから、ね?」



手を合わせてお願いしてくる市川。