雨降り王子は、触りたい。




不思議そうにこちらを見る三咲に折れた私は、渋々ポケットからスマホを取り出した。

表示されているQRコードを読み込むと、”みさきるい”と書かれた連絡先が現れる。



「ありがと」



三咲は珍しく素直にそう言うと、満足そうに笑った。



…私のこと女じゃないって言うくせに。
カップル限定の店なんかに誘うな、バカ。

私はいつもより少しだけ熱い頬に、気付かないふりをした。










放課後。

下駄箱でローファーに手を伸ばしたタイミングで。

─────ちょん。

肩をつつかれた。

振り向くとそこには想定外の人物がいて、思わず眉間に皺を寄せる。