雨降り王子は、触りたい。




「こいつ、顔真っ赤にして逃げ出したんだ。そのせいで余計怪しまれてる。」

「仕方ねーだろ!あの一瞬で、一瞬にして色んな誤解が生まれて…!!」

「そんなんどうでもいい。あとちょっとで食べれたのに…苺ミルフィーユチーズケーキパフェ。」



ジロリと杉山を睨む三咲に、思わず口を挟んだ。



「さっきからそのメニュー名フルで言う必要ある?」

「略したら失礼だろ。」



この男、どうやらスウィーツにだけは敬意を払っているようだ。

それよりも、杉山を大事にしなよ…。

雑な扱いを受けている杉山はというと、「許さねぇ!」「覚えてろよ!」と大声でわめいている。

そんな杉山に対して、三咲はだるそうに指で耳栓をしながら口を開いた。