雨降り王子は、触りたい。




「死ねないって…大袈裟か。っていうかそんなの、杉山あたりが女装でもしてついてってあげなよ。」



私が適当に提案をすると。



「……それはもう実行済み。」



杉山がらしくない、力のない声を発した。
そして、青白い顔で続ける。



「1週間ほど前、留衣に無理矢理女装させられて、一緒に行列に並んで。そしたら……前に並んでた同じクラスのカップルに見られて。」

「あー…」

「"応援してる!"みたいな優しい視線に耐えられなくて俺…俺……」



腕で顔を覆い泣き真似をする杉山に、私と和佳と市川は同情の眼差しを送った。

しかし三咲は辛辣に言い放つ。