雨降り王子は、触りたい。




「紹介、抜け駆けって。こいつは女じゃないんだって。そこらへんの男より足速いし、握力強いし」

「今度こそしばく」



バキバキバキッ

先ほどよりも本気で指を鳴らしていると。
市川がにっこり笑顔で、口を開いた。



「じゃあ何、ただの友達?」



ピタッ───

私は、指を組んだまま動きを停止する。



…そう言われてみれば。

私と三咲は、友達……なのか?

そんなこと、考えたこともなかった。



最近話すようになったけれど、友達かと聞かれたら違うような気がして。
だけどもちろん、和佳の期待している様な関係でもなくて。

そもそも、どこからが友達なんだっけ……?