雨降り王子は、触りたい。




立ち寄ったのは駅までの道にある、人気のない公園。

ここは、前にも2人で来たことがある。

萌絵ちゃんとのことで、勘違いして避けて。
ファミレスで泣いてしまった私を三咲が連れ出してくれて、見つけた場所だ。



あの時と同じベンチに並んで座って。

私は三咲の手を取って、口を開いた。



「……実はね、ちょっと寂しいとかって思っちゃったの。メガネしてないの」



さすがに目を合わせるのは恥ずかしすぎるから、私は斜め下にある地面に焦点を合わせる。



「え……」



不思議そうに零された声。

私の手の中では、三咲の指がピクリと小さく跳ねたような気がする。



「なんか誰かにとられちゃいそうって不安で」