雨降り王子は、触りたい。




そう。私は今日も、三咲にもらったヘアクリップを付けている。

ちょっとでも女の子っぽいって、思われたくて。

それと……素直になりたくて。



このヘアクリップは私にとって、素直になるためのお守りだ。

それに今日はリュックに、快晴レッドをぶらさげている。

今まではからかわれるのが怖くて付けられなかった、1番お気に入りのぬいぐるみキーホルダー。

もう好きなもの、隠したくないなって。

素直になってやるって、意思表示。



「……似合ってる」



空気が揺れて、私の頬にはポッと火が灯る。

近づく冬を知らせるような冷たい風が吹いたって、熱くなった身体は一向に冷める気配がない。



「………ありがとう」