雨降り王子は、触りたい。




「え」



────ぺしっ。

三咲の手の甲に、軽いしっぺが落とされた。

なんとなく空気に、緊張が走る。

三咲、大丈夫……?

ごくり、唾を飲むと。



「……全然大丈夫だわ」



三咲はキラキラと、目を輝かせた。

……よかった。
本当に三咲の体質はなおったんだ……!



それから、ぱちり。なんの濁りもない三咲の瞳と、目が合うと。

私の表情筋は、ふにゃふにゃになって。

多分今、自分でもびっくりするような優しい顔、してる。









「今日それ、つけてるんだ」



放課後、帰り道。

三咲は私の髪を指さして、言った。